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 超伝導技術は、地球温暖化緩和策の一つである省エネルギー技術として期待され、その中でも酸化物超伝導材料は電力ケーブル、電力貯蔵装置、変圧器、モータなどへの応用が期待されている。また、酸化物熱電材料は、高温領域における廃エネルギーの利用を可能にし、エネルギー利用の高効率化に貢献することが期待されている。しかし、これらの酸化物機能性材料の機器応用を考えた場合、超伝導材料は磁場下での臨界電流密度(Jc)の更なる向上、熱電材料は、フォノン熱伝導率(kp)低減が必要不可欠である。いずれの特性においてもナノ欠陥導入が有効であることは確認されており、これを人工的にデザイン制御・導入するが"キー"となる。そこで本研究室では、①超伝導材料の磁場中臨界電流密度(Jc)の向上②熱電材料のフォノン熱伝導率(kp)低減の両方の目的を達成するために、これまで培ってきたナノ組織制御技術をもとに、ナノ組織制御により人工欠陥をデザイン、融合、制御、導入し機能性材料の更なる特性向上及び革新的機能開拓を行っています。
 また、機能開拓した創製材料を用い変圧器、モータ、熱電モジュールなどエネルギー応用の研究も同時に行っています。





[ナノ機能性材料創製]
     1次元(線状)人工欠陥として、超伝導薄膜成長時に形成される刃状、螺旋転位がある。パルスレーザー蒸着(PLD)法を用いて結晶性成長時の過飽和度(酸素分圧、温度等)を制御し、結晶成長様式を制御し、結晶性を低下させることなく転位密度を制御することに成功した。また、超伝導薄膜における成長様式と転位の種類との関係を表面観察により明らかにした。
((独)JST-CREST成果)


Ref. M. Miura et al., Jpn. J. Appl. Phys. 45 (2006) L701-L704

    
   3次元人工欠陥として、PLD法を用いてSm-rich相を超伝導薄膜内に導入した。Sm-rich相は、低い成膜温度下においては、超伝導層と同時に2相成長し、相分離する。この相分離を生かし、超伝導層内部にナノネットワーク状に均一分散することに成功した。
((独)JST-CREST成果)



Ref. M. Miura et al., Jpn. J. Appl. Phys. 45 (2006) L11-L13
   3次元(粒状)人工欠陥として、BaZrO3を塗布熱分解(MOD)法を用いて超伝導薄膜内に導入した。 BaZrO3は、仮焼膜から本焼過程において、超伝導層が成長する前に前駆体内において核生成が起こり、これらを取り込みながら超伝導層が成長するため、ナノ粒子状に形成されることを一連のTEM観察により明らかにした。
(NEDO委託研究(ISTEC-SRL)成果)


Ref. M. Miura et al., Supercond. Sci. Technol. 23 (2010) 014013
 

[磁場中臨界電流向上]
   ナノネットワーク状Sm-rich相を導入した超伝導薄膜は、世界ではじめて9 Tまで液体窒素温度下において液体ヘリウム温度下のNbTiと同等の臨界電流密度(Jc)を得ることに成功した。
((独)JST-CREST成果)


Ref. M. Miura et al., Jpn. J. Appl. Phys. 45 (2006) L11-L13
   BaZrO3ナノ粒子を導入した超伝導薄膜は、材料構造に起因したJcの磁場角度に対する異方性を改善することに成功し、高い磁場中Jcおよび等方的なJcを得ることに成功した。
(NEDO委託研究(ISTEC-SRL)成果


Ref. M. Miura et al., Appl. Phys. Express 1 (2008) 051701
Ref. M. Miura et al., Appl. Phys. Express 2 (2009) 023002
[超高磁場下特性]
   独自の作製技術を用いて作製したBaZrO3導入実用超電導線材の高磁場における臨界磁場(実用磁場)を米国ロスアラモス研究所の65Tマグネットを用いて世界で初めて測定し、ナノサイズ人工欠陥を導入することにより、臨界磁場をSMES, MRI, NMRなどのマグネット応用に実用化可能なレベルまで向上させることに成功した。
(NEDO委託研究(ISTEC-SRL) & LANL成果)



Ref. M. Miura et al., Appl. Phys. Lett. 96 (2010) 072506
Ref. M. Miura et al., Phys. Rev. B (2011 in press)
Ref. “Voltex Liquid-glass Transition Up to 60T in Nanoenginneered Coated Conductors”, Magnet Science & Technology (2009 Annual reports, USA) chapter 2, P35-36



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